- 建築士事務所の皆様へ
- 石川県デザイン展審査結果
建築士事務所の皆様へ
第51回 石川県デザイン展 審査結果◇石川県知事賞
石川県森林公園屋内木育施設 もりのひみつきち
石川県森林公園開園50周年を記念して計画された木の魅力を伝える全天候型の木育施設である。園内にあるキャンプ場のテントやタープの風景をモチーフとした建築は、同じく園内で育ち伐採された木材を構造や内外仕上にふんだんに利用しダイナミックな架構や空間の展開により木の楽しさや驚きを体験できる施設となっている。
◇一般社団法人石川県鉄工機電協会会長賞
商店街の小さな保育園
町と関わり合いながら子どもたちが豊かに育っていくこと、子どもたちの遊ぶ姿が商店街に賑わいをもたらすことを目指した。
商店街に沿うように遊戯室、保育室を配置。
吹抜けにネットを張り巡らせた遊戯室は地域に開放され、だれもが遊びに来ることができる。木製のカーテンウォールによって視覚的にも商店街とつながり、中から外、商店街へと遊びが広がる。
◇一般社団法人 石川県建築士事務所協会会長賞
津幡町住吉公園屋内温水プール「アザレア」
建物を川沿いに寄せ、公園に対して円弧状に配置し、地域に開かれ親しみやすい形状とします。
全体を穏やかな曲線屋根で覆い、隣接する穏やかな川の流れと呼応し、落ち着きがありつつも、スポーツ施設しての躍動感を演出し、地域の新しいランドマークとなるように配慮します。
平面計画はわかりやすいゾーニング計画とし、町民の誰もが生涯スポーツと健康づくりに活用でき、快適で身近な温水プールとなることを目指します。
◇一般社団法人 石川県建築士会会長賞
本江の家
奥様の実家隣にある祖母宅を、若夫婦の居住用に建替する計画。南側の実家は計画地より地盤面が高く、境界線に寄せて建てられている。実家の屋根から漏れる貴重な太陽光を建物内に取り入れるため、リビングの屋根を1.5層分まで持ち上げ、中心に実家の気配を感じられる中庭を計画した。ZEH HEAT20 G2の基準を採用し、性能は現代基準としながら、既存宅から材を転用することで祖母の思いを引き継いだ。
◇一般社団法人 石川県建築設計監理協会会長賞
芝寿し 合掌店
合同会社松川秀幸建築設計事務所
この建物は、明治中頃に石川県白峰村桑島地区(当時)に建てられた築130年程の茅葺き民家であり手取川ダムの建設に伴い、水没する予定だったが昭和49年に現在地に移築。芝寿し合掌店として開店した。
移築後は屋根の大規模葺き替えは行っておらず雨漏りや、部材の傷みも多くみられた。
リニューアル工事では歴史ある建物内部に入って商品を購入できるよう、茅葺き民家の特徴を生かした間取り・外観とした。
◇一般社団法人 石川県建設業協会会長賞
岡田研磨株式会社 高松工場
株式会社マック建築研究所
株式会社前川工務店 一級建築士事務所
建設機械・シリンダー・一般産業機械等の部品及び完品の加工・組立を行う工場です。
建物は大断面集成材を使用した平屋建で、燃えしろ設計とすることで木を表面に露出した純粋な木造建築です。構造躯体のみならず内部仕上げにも可能な限り木材を使用することでSDGsに寄与するという企業としての取り組みを可視化し、地域・社会にむけてアピールしています。
◇一般社団法人 金沢建設業協会会長賞
竹内電気工事新社屋
地元地域で70年、3代にわたり地元のインフラを支えてきた電気工事会社の新社屋である。
1、地域の風景から突出しない外観デザイン。
2、人口減少による働き手不足の改善。
3、停電時にも機能する災害時の避難所機能。
4、持続可能性エネルギーの使用。
以上をテーマとした消滅可能性自治体における地域共生型新社屋である。
つながる家
中央の吹抜けを中心に、家族それぞれの居場所が立体的に「つながる」いえ。
車いじりが趣味の御主人の居場所の車庫、奥さんの居場所のキッチン、家族みんなの居場所のリビング、子供たちの居場所のデスク、が吹抜けを中心にスキップフロアで立体的に「つながる」。
互いの存在が常に感じることができ、家のどこにいても、家族が「つながる」いえである。
東邦ゴム工業株式会社 本社社屋
「プラスαの付加価値を創造するワークプレイス」
外観は各層の三本の帯が水平ラインを強調しつつ低層部の色調を変え、少しずつセットバックさせることで、周囲の景観への配慮と敷地内の植栽や屋上緑化との調和を図っている。
内部空間はエントランスホールから屋上のトップライトまで斜めに連続する三層吹抜空間が特徴であり、その斜傾吹抜けに面して各所室を配置することで何処に居ても視覚的に一体感が感じられ、かつ刺激的な空間を形成している。
あさぎり台整形外科
同地の地区計画に則り、屋根勾配を2/10以上としつつ、左右非対称の切妻屋根とすることで、周辺地域と調和し、独自のデザイン性を兼ね備えたファサードとしました。これに加えて、利用者階段の勾配に合わせて傾斜させたガラスカーテンウォールにより、アイコニックなデザインのクリニックを実現することができたと考えています。
野田の小さな家
6人家族のための小さな住まいです。コの字型キッチンをリビング空間の中心に置き、家族が集まり団らんできる暮らしの核となる場としました。4人の子供たちの成長に伴い変化する家族構成、暮らし方、そしていずれは夫婦二人での生活を見据えたワンルーム的に各所がつながる空間構成で、家族の気配が伝わるほどよい距離感がある小さな家での豊かな暮らしをデザインしました。
門前町 丘裾の家
株式会社絹川商事
敷地は(門前町)能登の幹線道路に面し、海近くの小高い丘裾にあり、施主は「海の見える家」「冬の海風に耐える家」を希望しました。能登は2007年の大地震以来、揺れが続いていて、この状況に対応する家として「平屋建てに準ずる片流れの家スタイル」をデザインしました。2024年1月1日完成間際の大地震にみまわれましたが、被害は全くと言える程ありませんでした。